第16回泌尿器科再建再生研究会

会長挨拶

大家 基嗣

第16回泌尿器科再建再生研究会

会長 大家 基嗣

(慶應義塾大学医学部 泌尿器科学教室)

この度、第16回泌尿器科再建再生研究会を2019年6月8日(土)に、慶應義塾大学 日吉キャンパス(横浜市)の協生館で開催させていただくことになりました。本研究会を担当させていただきます事をとても光栄に存じております。

この研究会は、「泌尿器科臓器の再建・再生のおける臨床、研究の発展を推進すること」を目的に2003年発足しました。現在、会員は約140名となり、過去15回の学術集会が開催されてきました。最近では、間葉系幹細胞による尿失禁治療からロボット支援下の再建手術、そしてヒトiPS細胞から成熟した尿路上皮への効率的な分化誘導などの基礎研究まで多様な領域の討議が行われるとともに、会員同士の有意義な情報交換の場ともなってきました。

泌尿器科診療における再建再生医療は、腎・尿路および生殖器の機能温存を大きな使命としています。ライフサイクルの各ステージにおいては、乳幼児期までは尿路感染症や腎障害の防止、学童期以降ではそれに加え尿失禁の防止、いわゆるAYA(adolescent and young adult)世代では次世代を育む生殖機能の維持、そして壮年期と老年期には泌尿器がんで失った臓器の再建や排尿に関するQOLの改善といったさまざまな課題があり、これらの問題をトータルに対処できる立場にあることが正に我々泌尿器科医の真骨頂だと考えられます。しかしながら、実際の臨床の場では、思春期までの先天性尿路疾患などに対してはpediatric urologistが中心となって形成・再建手術などの治療が行われています。一方、成人期以降になっての不妊症や男性機能障害、そして高齢者の尿路管理はgeneral urologistが対応する、という役割分担がなされてきました。

今回、本研究会を主催させていただくにあたり、そのテーマを「ライフサイクルメディシンとしての再建再生医療:PediatricからGeriatricまで」とし、日頃からこの再建再生医療に携わる幅広い領域の泌尿器科医の皆さまにご参集いただき、一生涯のあらゆるステージにおいて良好な機能温存を目標とした治療や管理方法、そしてその礎となる基礎研究について討議したいと考えております。ぜひともこの機会に、pediatric urologyの繊細な治療技術とgeneral urologyのさまざまな治療戦略を融合し、未来ある若年世代から高齢者まで国民全体の福祉を考えつつ、治療成績向上への一助になれば幸いと考えています。

皆さまからの多数のご演題応募ならびにご参加を、教室員一同心からお待ち申し上げております。